ニャンと気ままに…♪   

🌸日常生活の雑感と他愛のない詩など小作品を紹介します       comment もお寄せ下さいね。      

詩「ヘビだもん」

おさんぽしていたら
みみずがはねてきて
クネクネしないで
ちゃんとまっすぐ歩こうよって
そんなのムリムリ
だって ぼくヘビだもん

木のぼりしていたら
からすがとんできて
ニョロニョロしないで
お空でおにごっこしようって
そんなのムリムリ
だって ぼくヘビだもん

水あびしていたら
お魚たちの声がした
クネクネニョロニョロ
およげるなんてかっこいいって
そんなのへっちゃら
だって ぼくヘビだもん

※ヘビはえらい! わたしは泳げないからヘビにも劣る。

スポンサーサイト

このページのトップへ

詩「あるんだろうね」

言葉ってふしぎだよね
ものすごく傷ついたり
わくわくドキドキ 
嬉しくなっちゃったり
だんぜん元気になったり
どうしようもなく 
涙があふれてきたり
なければないで 
不安でたまらなくなったり

虫にも 鳥にも 魚にも 
やっぱりあるんだろうね
おもわず漏らす 
ため息のような
せつない言葉のようなものがさ
で…どんな言葉がすき?



このページのトップへ

詩「おくすりのんだ」

おくすりのんだ 
赤いつぶ ゴックン
てんじょうグルグル まわってる
だれかがとおった まどのそと

おくすりのんだ 
白いこな ゴックン
かあさんどこまで いったかな
時計がコチコチ いまなんじ?

おくすりのんだ 
あまいシロップ ゴックン
きょうのしゅくだい なんだろう
ともだちあそびに こないかな

※2014年(平26)、「第30回三木露風賞」で佳作入選しました。
 3行目は入選後に加筆したものです。三木露風賞は毎年人気が高く
 この回も5099編という応募数の多さでした。

このページのトップへ

歌詩 「夏の庭」

猫の鼻っ先 トカゲがとおる
目玉キョロキョロ またきてよぎる

猫が手を出しゃ トカゲが走る
庭の石くれ 隠れて見えぬ

片や構える こちゃ縮こまる
夏の日差しが 庭石こがす

トカゲ焼けるし 猫舟こぐし
そろりそろりと はい出て逃げる

猫は慌てて また爪立てる
トカゲあわやと しっぽ切り離す

しっぽピョコピョコ 地を跳ねおどる
猫がじゃれつく ピョンと飛び跳ねる

トカゲようよう 草場にもぐる
しっぽ早よう出ろ 撫で撫でもぐる

IMG_2109.jpg

IMG_2094.jpg

トカゲとあそぼ!

※2013年(平25)「第19回日本歌曲コンクール・詩部門」で優秀賞を頂きました。
 一般社団法人 波の会日本歌曲振興会が新しい日本歌曲を作り世に送り出す
 為に、詩部門、作曲部門、声楽部門と2年をかけてのコンクールです。
 この詩には、吉田節子さんと平木悟さんが作曲された作品が優秀賞に輝き…
 ということは、2つの曲がついているという幸せな結果となりました。

 私、ヘビは嫌いだけどトカゲは大好き・・・足があるからね。
 庭でみつけると手で捕まえちゃう。すると噛まれる。ちょっとだけ痛い。
 猫のリリーも、しょっちゅう捕まえてきて家の廊下でいたぶっている。
 すぐにしっぽを切るのもいれば、なかなか切り離さないど根性トカゲもいる。
 ペットに飼うなら大きいトカゲがいいな…コモドドラゴンのようなドデカイのが。
 だってさ、走る格好が色っぽいんだもん。
 
 人間も要らないものはスパッと切り落とせたらいいのにね。
 でも体のどの部分かなあ。 尻尾はすでに無いし…まあ顔のホクロとか
 シミとか足裏の魚の目とか…せこいよね。(≧◇≦)。

このページのトップへ

short story「蝿」

東北行きの電車が上野駅を出てから一時間も経つというのに、その間ずっと男は
目の前を飛びまわる一匹の蝿と戦っていた。
「くっそー!」
蝿は、男のひたいにとまったかと思うと腕にとまり、、汚れたズボンの裾にとまり、
膝へとはいあがってくる。大きな日焼けした手で払われるたびに蝿はとまる場所を
かえながら、その汗臭い体から決して離れようとはしなかった。

男は3年前、狂牛病騒ぎで故郷の牛舎を手放して都会の職探しに出かけたが、
不況にあえぐ都会の町には取り合ってもらえず、お決まりの段ボール箱で
その日暮らしの生活を送ってきた。
蝿は男が故郷の牛舎をはなれるという朝、シャツのポケットに入り込んだまま
一緒に都会に来てしまったものだった。
「ホームレスは、3日やったらやめられない」
まるで自由と平和を勝ち取ったかのような言い草は、一週間もたつと、ただの
やせ我慢にすぎないと男は知った。女房を、子を、老いた両親を思わない日は
無かったが、何の手土産もない帰郷を拒否したまま3年が過ぎてしまった。
道路わきの植え込みから空き缶をひろい、駅のクズかごから雑誌や週刊誌をひろう
にも縄張り争いをしながら「今日は520円にもなったぞ」と喜べる日はそう多くはなかった。

そんなある日、男は恥も外聞もすてることにした。
「イチから出なおそう」そう決心すると片道の電車賃を手にして上野駅に立ち都会に
別れを告げた。二度と帰らないであろう街に…
やがて男は、心地よい電車のリズムに眠りについた。 蝿も3年前と同じように男の
シャツのポケットにもぐり込み、トクントクンという心音の刻みをききながら眠っていた。
一人と一匹は、眠りながらおなじことをおもっていた。
ああ、これでやっと故郷へ帰れる…と。


※このshort storyは、故鷹栖光昭さんの写真(上野駅の東北線の電車)に付けた
物語でした。 鷹栖さんは東京交響楽団のチェロ奏者で久喜市に在住され、音楽
教室も開いていました。
 ホームページ上でご趣味の写真を披露されていたので、それに私が詩をつけて
約50作品の写真と詩のコラボレーションを披露することができました。
 しかし残念なことに2012年に53歳という若さで突然ご逝去されました。
 本当に残念です。心よりご冥福をお祈りいたしいます。合掌

このページのトップへ

詩 「あけび」

あけびのつるが のびている
むこうのえだに とどいてる
さるのブランコ つなわたり
谷はふかいぞ きをつけろ

風は下から ふいてくる
花はむらさき ゆれている
あけびの実が なったなら
いのいちばんに とってやろ


※2014年(平26)、「第15回柳波賞」で優秀賞をいただいた作品です。
 この表彰式前日から未曽有の大雪だったため、出席を断念しました。
 (昨年は「うしがえる」で佳作入選でした)
 
 わが家のアケビは鉢植えですが夏はツルをどこまでも伸ばし葉を広げて
 水槽に涼しい陰をおとしてくれます。
 でも花はほとんどが雄花なので・・・実は6つくらいしかできません。
 幼いころの故郷では、アケビの甘いタネ部分を食べましたが、いまは
 皮を小さく切って、肉などと炒めて食べます。山形県の郷土料理のような
 味わいで…かなり苦みが残りますが美味しいです。

このページのトップへ

詩「うしがえる」

うしがえる でっけえぞ
うしってなまえ つくもんな
すっげえこえで ほえるから
かくごしとけよ たまげんな

うしがえる けんかするぞ
おすもうみたいだ なげとばす
めんたまギョロリ にらんだら
目ぇあわせんな とびつくぞ

うしがえる やさしいぞ
おたまじゃくしの もりするぞ
みんなあつめて 水んなか
ぎょうれつするぞ ぞーろぞろ

※ 2013年(平25)、「第14回柳波賞」佳作入選の作品です。
  この賞は「うみ」「おうま」「たなばたさま」などの詩で知られる詩人・林柳波を顕彰する
  ために、出身地である群馬県沼田市が毎年開催しているものです。

 私のカエルといえば…故郷・静岡でのヒキガエルです。2つの池があったので毎年
 おびただしいほどのゼリー状の産卵をし、夏の夜には庭じゅうに大きなヒキガエルが
 ぴょんぴょんはねていました。 
 泡のなかに卵を産むモリアオガエルもいて…泡のなかから小さなオタマジャクシが
 水のなかにポチョンポチョンと次々に落ちていくのが楽しかったです。
 小さな可愛らしいカエルになります。
 理科の教科書に青森の天然記念物なんて書いてあるので…不思議な気がしました。

 はじめてウシガエルを知ったのは久喜に来てからです。夕方水路の近くを歩いていたら
 突然「ヴオ―ッ」という大きな声が響きわたり・・・恐ろしさの余り体が凍りつきました(';')。

このページのトップへ

☆「空を泳いでみたかった」

さわやかな季節です。
空には色とりどりのふきながしとコイノボリが気持ちよさそうに泳いでいます。
コイノボリは一年中箱のなかに入れられていたので、こんな風にさわやかな風をおなか一杯すいこんで、空をスイスイ泳げるのがうれしくてたまりません。
そのときふと、だれかにジーッと見られている気がしました。
カラスかな?と思いましたが、カラスはオットットとコイノボリをよけて行ってしまいました。 風かな?と思いましたが、風はコイノボリのおなかをじょうずに吹きぬけるのにいっしょうけんめいでした。
お日さまかな? と思いましたが、お日さまはあちこちに光をとどけるのに忙しくて、やっぱりそれどころではありません。

コイノボリは、すぐ横をながれている川をのぞきました。
するとさっそうとおよぐじぶんのすがたが水にうつっています。 (ああ、ぼくはなんてかっこいいんだろう) コイノボリはおもわずクルンと宙がえりをしました。
そのとき…水のなかからジーッと見つめている目がありました。大きなコイの目玉です。たくさんの魚にまざって、とくべつ元気そうな鯉がジーッと下から見上げていたのです。
「なんだい?」 コイノボリはききました。
「きみは空を泳げていいなあって見てたのさ」 
鯉はうらやましそうにプクンとあわぶくを一つはきました。
「そりゃあ、コイノボリだからね。きみたち魚とはちがうよ」

「どうしたら空を泳げるようになるの? おしえてよ」 そんなことコイノボリだってわかりません。 でもせっかくほめてもらったので、なにか気のきいたことをいってみたくなりました。
「そうだなあ。いっしょうけんめい練習すればできるようになるかもよ」
「ほんと?」
「むかし、海にいたタツノオトシごゴは空をかける竜になったっていうし、
浜辺のヒトデはお星さまになって…まあるいクラゲはお月さまになったっていうからねえ」
「じゃあ、どうすればいいんだろう…」
「じゃあボクのしっぽにつかまって空を泳ぐってのはどうだい。
ボクがたらしたしっぽの先までジャンプするんだよ。それからおなかを空っぽにしなくちゃね。そうしないと風がおなかをふきぬけることができないだろう?」
「わかった」 その日から、鯉は毎日ジャンプの練習をすることにしました。

1日目は、川辺にはえているキツネのボタンの黄色い花のあたりまでジャンプできました。これぐらいちょっとがんばればできることです。でもコイノボリのしっぽまではまだまだとどきません。
2日目は、ふわふわしたスカンポの赤い花までとどきました。あんまりがんばったので背びれのところがいたくなりました。
3日目はエサをさがして川のうえをとんでいたカワセミの羽にぶつかってしまいました。
「あぶないあぶない」 もう少しでカワセミの長くとがった口ばしでつつかれるところでした。
そんな鯉のようすを見て、川の魚たちは不思議そうに見ていました。それから何日かがすぎると、だいぶ高くまでジャンプできるようになりました。
「もう少しでボクのしっぽにとどくね。でもそんなに重たく太っていては、空をおよぐなんてできないよ」
「それもそうだね」

鯉は、おなかを空っぽにするためにエサをたべるのをやめました。でももともと食いしん坊の鯉にとって、それはとてもつらいことでした。
「水の中にはおいしいものがたくさん流れてくるのに、つまんないなあ」
ジャンプの練習もしなくちゃいけないし、空をおよぐのってたいへんだなあと思いました。コイノボリは風にふかれながら、いろんなことをおしえてくれました。遠くの山なみの雪がとけてきたことや、オレンジと緑色にぬりわけられた電車のことや、野原の花のうえをとびまわるチョウチョや、おかしな虫など、鯉のしらないことばかりです。
鯉ははやく自分の目でいろんなけしきを見たくて、毎日むちゅうでジャンプの練習をしました。でもおなかがペコペコなので、ときどき(もうだめだ…)とおもいました。

ある日コイノボリがいいました。
「もうすぐ5月5日の子どもの日がくるんだ。それがすぎるとボクたちコイノボリはまた箱に入れられて、来年まででてこれないんだよ」
鯉はびっくりしました。コイノボリはいつまでも空をおよいでいるとおもっていたからです。
「だからね、そろそろボクのしっぽにつかまって空をおよいでみないかい?」 コイノボリがいいました。
でもそのとき鯉は、とってもはらぺこで、体中がいたくて、死んでしまいそうなほどクタクタにつかれていました。
「なんだか自信がないよ」
「そんなことを言っていたら、いつまでたっても空をおよぐことなんてできないよ。とりあえずちょうせんすることだね」

コイノボリは、鯉がとびつきやすいようにしっぽを低くたらしました。そう言われたらやるしかありません。鯉はやっと空をとぶ決心をしました。
1回目のジャンプをしました。でもぜんぜんまったくからっきしコイノボリのしっぽにとどきません。
「がんばれ!」 川の魚たちもおうえんしています。
2回目、鯉は川上におよいでいくと、そこから流れにのって勢いをつけてジャンプしました。しっぽの先にちょとだけさわりました。でもしっぽを口でくわえるのをわすれていたので、川にポチャンとおちてしまいました。
3回目、鯉はありったけの力でジャンプして、とうとうコイノボリのしっぽにくいつきました。そのしゅんかん、つよい風がふいて、鯉はコイノボリといっしょにふわーっと空にまいあがりました。
風がびゅんびゅんうなっています。鯉はしっぽからふりおとされないように、むちゅうで歯をくいしばりました。
「どうだい、とおくのほうまでよくみえるだろう?」 コイノボリがききました。
「う・うーん」
「とってもきもちがいいだろう?」
「う・うーん」
それにしても鯉くんは重たいねえ。しっぽがちぎれそうだよ」
「う・うーん」
「う・うーんばっかりだね」
「う・うーん」
「ちゃんと体に風をいれているかい? 
ボクのように口を大きくひろげないと、風がからだをふきぬけないからねえ」
鯉は(それもそうだな)と気がついて、口を大きくあけました。そのとたん、鯉は空にほうりだされて川の中におちてしまいました。

魚たちはびっくりして、それからゲラゲラと笑いました。
「あ。ごめんごめん」 コイノボリはあわててしっぽをたらしました。
鯉はかっこよく空を泳ごうとおもったのに、かっこ悪いったらありゃしないと、プイッとよこをむきました。
「空をとんでみてどうだった?」コイノボリがききました。
「どうって・・・空をとぶと口がいたいし、つかれるし、はらぺこだし、
おっこちるし、わらわれるし、めちゃめちゃ目がまわる」
鯉はふくれたままいいました。「そう。で、どんな気持だった?」
「気持なんて考えているひまはなかったさ」「ふーん、それで、なにが見えたの?」
「なにって、とにかく風が目にしみるもんだから、きみのしっぽしかみえてなかったよ。
けっきょくボクなんか空をとぶしかくがないって、きみだってわらっているんだろう?」
 鯉はふきげんそうにいいました。
「なにいってるんだ。きみはピカイチ、ほかのどの鯉よりもえらいよ」

「えっつ、ぼくがピカイチ? どうして?」
「だって鯉が空をとぶと、口がいたいし、つかれるし、はらぺこだし、おっこちるし、わらわれるし、目が回って気持なんか考えてるひまがなくって、風が目にしみてしっぽしか見えないなんて・・・キミいがいのだれがいったい知っているんだい? ほんのちょっとだけでも空をとべた鯉なんてどこにもいないと思うよ。
それにエサもたべないでジャンプの練習をして、そんなにクタクタになるまでがんばったじゃないか。キミは世界一の鯉だよ」
するとまわりにいた魚たちも、そうだそうだといいました。鯉はうれしくなってかるくジャンプしてみせました。すると魚たちもいっしょになってピチャピチャピョンピョンとはねました。
コイノボリは、もういちど空をとんでみるかい? とききましたが、鯉はもうこりごりだとおもいました。
それよりも、空のうえからいっしゅんだけ見えた、もうひとつの大きな川に行ってみたいなあとおもっていました。


※2008年、「リブラン創作童話」で佳作入選した作品です。この入選のハガキが届いたのは5月3日、
 隣町の加須市で100メートルのコイノボリが大空を泳ぐ姿を見て家に帰ってきたときでした。
 審査員の先生が「このお話の最後部分はうまいねえ。 続きのストーリーを予感させるようだよ」と。

このページのトップへ