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 ニャンと気ままに…♪   

🐱🌸日常生活の雑感と他愛のない詩など小作品を紹介します        コメントもお寄せ下さいね。      

83.詩「 鮎」

   「鮎」

 朝霧けむる山あいは
 川のせせらぎ 鳥の声 
 息をひそめて釣り人は
 流れに低く糸を垂れ

 緑を映す川の面が
 見るや俄かにざわめいて
 いま遡る魚影は
 縄張りを競る 鮎の群れ

 早瀬の底は忽ちに
 獅子奮迅の関ケ原
 勇みし鮎は したたかな
 おとりの針に捕えられ

 腕に覚えの釣り人の
 ググッとしなる 竿の先
 引けば 銀鱗ひるがえり
 鮎が弧を描く 水の上

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2枚の写真は、私の故郷。安倍川の支流・藁科川です。すごい田舎というより山家(やまが)といいます。鮎解禁の時期には川に釣り人があふれていました。
鮎はスイカの香りがします。ホントですよ。父は「もっと昔は川のそばを通るだけでスイカの匂いがしたもんだ」とよく言ってました。水量の少ないときに橋の下をのぞくと、深くたまった水場には鮎がひしめいていたのを覚えています。

同級生は、ご主人と夜の漁に行くと言っていました。夜は鮎も眠りに…で、岩場の近くに手を伸ばすと鮎がじっと潜んでいるのでスッと捕まえられるんだとか。すごいよね。でも夜の清流はしびれるほど冷たいそうです。

私は鮎とりはしませんでしたが、ヤマメは捕まえましたよ。小さい頃、おばあちゃんが「ヤマメとりに行くよ」と。
山奥から流れてくる我が家専用の水路があって(飲用とワサビ田のため)、途中に茶摘みかごをおいてあります。その中に川から流れてきたヤマメが跳ねていました。大きいのや小さいのや。焼いて食べたり、干物にして料理のダシに使ったりしていました。

沢ガニもたくさんいて(たまにワサビの根をかじります)、雨上がりには車の通る道にまでウジャウジャと歩いていました。鮮やかな透き通るような朱色のカニです。今、たまに魚屋さんで売っているのを見かけますが、少し黒ずんでいます。

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57. 詩「おはよう」

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  「おはよう」

 「おはよう」って戸を開ければ
 太陽はもう屋根を磨いているし

 「おはよう」って深呼吸すれば
 小鳥は枝で発声練習を始めているし

 「おはよう」って足元をみれば
 蟻は朝一番の御馳走を運んでいるし

 「おはよう」って目をこらすと
 小さな花が遠慮がちに開きはじめて

 「おはよう」って耳をすませば
 人の声などが聞こえてきて
 朝だなあとしみじみ思う

 「おはよう」って
 一日の始まりの号令だな


※上の写真は我が家の庭木です。 
  写真では、金柑の黄金色、南天の実の真っ赤、葉っぱの緑がきれいに
  みえなくて残念ですが…目が覚めるような鮮やかさです。
  でも、この南天の実は毎年早いうちに鳥のエサになってしまうので
  こんなにきれいに残っているのは久しぶりです。


   きれいなので床の間にも飾りました。
  金柑と千両と南天・・・なんとめでたいとりあわせでしょう。
  南天は“難を転じて福となす”といわれます。 
  IMG_2485.jpg



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56. 詩「いとこ」

  
  
 「 いとこ 」

  家族じゃないから
  ちょっとだけ えんりょする

  兄弟じゃないから
  ちょっとだけ 手かげんする

  他人じゃないから
  たまに会えると うれしい

  同じ血が 流れてるなって
  なんとなく かんじる

  一年にたった一回だけの 
  ゼンインシュウゴウだから

  バイバイって 別れるときは
  すっごく さびしい


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  ※ ずいぶん前の写真ですが、本当はもう一人・女の子がいます。

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52. メダカすきだよ

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  「メダカすきだよ」


 メダカは
 ちっとも大きくなりません
 でもすばしっこいところがすきです
 ボクの狩猟本能を刺激して
 いつまでも目がはなせません

 メダカも ときどき
 チラッ チラッと こちらを見ます
 なにか用か? というように
 もう こっち見ちゃだめ

 ちょっと つかれてきます
 うとうとと ねぶたくなります
 でも 時間はたっぷり
 いつか つかまえてやる


 ※リリーは本当は女の子です。
  でもこんな毛色をしているので誰もが男の子?と聞きます。

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50. 詩「圏央竜がやってきた」

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   「圏央竜がやってきた」
  
  刈田の畔に現れた
  首長竜のごときもの
  空をザックリ切りさいて
  槌音高くのびてきた

  あの橋げたのあたりには
  ホタルが乱舞してたっけ
  タニシをついばむ白鷺が
  いつもつがいで来てたっけ

  こごえる冬の朝には
  遠くに富士も見えたっけ
  静かな夜の星空を
  風呂の窓から見てたっけ

  完成間近の圏央道が
  空港めざして延びていく
  関東平野のパノラマに
  遮るものなど無かったが


写真は工事中の圏央道。今では車もビュンビュンです。
東北自動車道の久喜JCTから分かれてすぐのところです。
私の家の近くではありませんが、冬枯れの日には
雪を冠った富士山がくっきりときれいに見えていました。
ああ関東平野だなあ~と思える風景でした。
もちろん今でも、その向こう側に行けば…富士山見えますけどね(^^♪

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46. 詩「パッションフルーツ」

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   「パッションフルーツ」

  パッションっていうのは 情熱のこと
  丸く丸く ひたすら丸くなって
  情熱のタネを そだてています


  
  時計草の実だから
  いつもどこかでコチコチと
  時を刻む音がしています

  
  なにかに刺激をうけて
  バクハツしたら
  いっせいにタネがとびだします
  それがワタシの情熱です

   まだ その時がこないので
   安全のために ひんやりと
   緑色で冷やしています

 



※ 今年はパッションフルーツが一つも花も咲かなければ実も付きませんでした。切り込みすぎたのか…とても残念。でもグリーンカーテンとしての役目はちゃんと果たしてくれました。
花が時計の文字盤に似ているので時計草とも言います。 実が紫色に熟するとポロンと枝から離れます。中にはたくさんの黒い種が甘酸っぱいゼリー状の果肉に包まれています。



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36. 詩「つぶやき」

220px-Statue_of_Saigo_Takamori,_Ueno_Park,_Tokyo
 
 「つぶやき」

おいは西郷吉之助でごわんど
隆盛? そげん呼び名もあいもした
じゃっどん、こん浴衣姿では、そうよな名は似合わんとでしょう
親からもろた吉之助ちゅう名が一番ぴったいとくうでしょうが
そいにしても
高村光雲さぁが、んごてこんよな浴衣姿にされたのか
理由はわかいませんが、蒸しぬくい江戸の夏は
こん恰好が一番すごしやすかと考えもす

いんや、愛犬ツンどんは、後藤貞行さぁが作っちゅうです。
なあ、ツンどん
ずいぶん長かちゅうこつ そげん睨みばきかして
江戸城のエネルギーを左右すう魔界の番犬のごて
大江戸の鬼門にあたう上野のツンと
裏鬼門にあたう渋谷のハチ公さぁとが
立派に、そん役目ば果たしてきたて、まっこと感心しもんで
お陰さぁで江戸は 今日も平穏じゃが
そいどん、着の身着のままのおいごと違ごて
江戸の衆の姿かたち、人情が変わりもしたじゃなかか
ほうじゃ! あれはまこと良かもんなあ

ほれ、あん若造が耳にあてがっとうもん
”空中飛来語り道具”ちゅう便利なもんほいならんか
どこぞの誰としゃべっちゅうのか可笑しげに
あげん良かもんを持ちよったら、戊辰戦争も
あげな苦々しいこつぱならんかったげになあ
城山のこつだって…

うっ、寒かぁ…
春はまだ来んですか?
春は桜が咲くものじゃっで うれしかな~思っちゅうです
ぎょうさんの人だかいで うれしかなあ~思っちゅうでう
そんで…おいも焼酎が飲みたいと ねんじゅ思っておいもす
はぁ~


※ 西郷隆盛像の画像はネットから拝借しました。

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35. 詩「アゲハの約束」

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      「アゲハの約束」

   すきキライなんて いわないよ
   ボクは幼虫だもん
   ママは アゲハチョウ
   だからボクは アゲハのこどもです
   ママは この葉っぱに 卵をうみました
   やわらかな カラーの葉っぱです
  
   ボクは わき目もふらずに
   ムシャムシャたべます
   まいにち グングン大きくなります
    
   りっぱなアゲハチョウになるって
   ママが信じているから
   いっしょうけんめいに たべます
   ムシャムシャムシャの 毎日です
   ママ ボクがんばるよ

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 ※イモムシ系はキライじゃありません。
ビロードのような皮膚の手触りもなかなかの好触感。
でも野菜に付くイモムシたちは憎らしいです。
今年も生えそろった小松菜の葉が…まるで
レースのカーテンのように網目状になっちゃいました(-_-メ)

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